湿度の変化がもたらす紙への影響
5月18日、沖縄・奄美では梅雨入りが発表されました。
例年より遅い梅雨入りのようですが、関東地方も6月上旬には梅雨入りが予想されています。
本格的な梅雨入りを前に、加工紙に関する湿気対策を万全に備えたいです。
紙にとって湿度は、温度よりも大きな影響を受けてしまいます。
積み重ねられた紙は、外気と接している周囲から湿気を吸い、波打ちを引き起こします。
この波打ちにより、印刷や後工程の加工において、作業性を悪くするに留まらず、
シワを発生するトラブルをもたらします。
特に、薄紙や蒸着紙、タック紙等の加工紙は、その影響を大きく受けてしまいます。
湿度が高くなるこの時期、刷本を管理するうえでどのようなことに注意したら良いでしょうか?
刷本に急激な湿度の変化を与えない
波打ちは、紙の水分と外気の湿度との差によって起こるため、
作業する場所は、外気を直接取り込んでしまうような場所は避け、空調の効いた環境で行うようにします。
また、加工品の保管も同様に、屋外は避け、構内で保管することが望ましいです。
その際、ラップ等による防湿対策を取ることが重要です。
ラップ巻きはタイミングに注意して、しっかりと
刷本を現場へ運ぶときは、しっかりラップを巻くことが大切ですが、
雨が心配な日は特に、湿度の高い外気に触れる前に巻くようにするとより効果的です。
紙が湿気を吸収してしまう前に外気を遮断してしまうのです。
隙間ができないように何重かしっかり巻くのがポイントです。
まとめ
やっかいな梅雨の時期がやってきて、しばらく続きますが、
雨対策・湿度対策をしっかりとって、トラブルを未然に防ぎましょう。