◎高まる抗菌の重要性
新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの生活習慣も大きく変わりました。
日本は元来、温暖湿潤性気候で、微生物が生育・繁殖しやすい条件が整っています。
今後は抗菌の重要性も高まっていくことが予想されます。
◎抗菌加工とは?
抗菌とは、製品の表面の細菌の増殖を制御すること、
そして、菌を長時間増やさないようにすることをいいます。
菌を一時的に死滅、除去する殺菌、除菌とは区別されます。
JIS(⽇本⼯業規格)では、加⼯されていない製品の表⾯と⽐較し、
細菌の増殖割合が100分の1以下である場合、その製品には抗菌効果があると規定しています。
細菌による⼈間への悪影響は、その細菌がある量を超えて⼤量に増殖した場合に起きるのがほとんどで、
細菌の増殖を抑えることができれば⼈体への影響を少なくすることができます。
◎レジステック抗菌加工とは?
従来のツヤやマットなどの意匠性はそのままで、細菌の増殖を抑える効果をプラスした表⾯加⼯シリーズです。
抗菌剤を添加したニスなどの塗料を印刷物の表⾯に加⼯します。
⼀般的評価菌とされている⼤腸菌、⻩⾊ブドウ球菌、MRSA(多剤耐性菌)の3菌のみでなく、
病原菌といわれる緑膿菌、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、⾚痢菌、コレラ菌に対しても、抗菌効果を確認しており、
⼤腸菌(O-157)に対しても効果があります。無機系の抗菌剤を使⽤しているため、安定性に優れ、熱にも強く、
⽔や溶剤などによって溶出することはほとんどなく、⻑期にわたって抗菌作⽤が持続します。
※新型コロナウイルスに対する効果は確認されておりません。
◎主な加工の種類
■抗菌プレスコート加工
抗菌剤が配合された塗料を使用したプレスコート加工です。
全面加工のベタプレスはもちろん、部分的なスポットプレスやパターンプレスも可能です。
▶▶「プレスコート」とは?▶
■抗菌ラミネート加工
抗菌性能を持たせたフィルムをラミネートする加工です。「ツヤ」のみで「マット」には対応していません。
▶▶ラミネート加工で使用するフィルムにはどんな種類のものがある?▶
■抗菌トランスタバック加工
トランスタバック加工でも抗菌加工ができます。
「ツヤ」「マット」に加え、「ホログラム」もできるのが大きな特徴です。スポット加工やパターン加工もできます。
▶▶トランスタバック加工って、一体どんな加工?▶
◎「SIAAマーク」を表示できる
抗菌加工をした製品には「SIAAマーク」を入れることができるので、
差別化や、安全に配慮した製品であるというアピールになります。
◎お子様が触れるものや複数の人が触れるものに
抗菌加工は現在、絵本や下敷き、クリアファイルといった文具などに多く採用されています。
また、マスクケースなどの、衛生用品を入れる箱やパッケージ、多くの人が触れるカタログなどへの採用も
増えてきています。